久しぶりに安保徹教授(新潟大学大学院・免疫学教授)の本を読んだ^^。もう4〜5冊は読んでいるので、だいたい内容は分かっているが、、新しい情報もかなり含まれている。安保教授の本は、ガン患者を励まし勇気づけてくれるものが多い!
ガンは治らないものと決めつけ(実際に治った事例もあるのだが・・・)、患者にストレスを与え続ける医者の話を聞くと、ガンが精神的なストレスの影響を受けることを知らないのかと疑いたくなる?!そう簡単に治るものではない(いや、治ると思っていたほうが良い^^)としても、患者を安心させ勇気づけることぐらい医師の立場でできるはずだ!
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「安保徹の新体温免疫力」安保徹著・ナツメ社
2012年11月7日初版発行・1500円+税
結論から書くと、安保教授は、「ガンは、低体温、低酸素、高血糖の体内環境(体質)が続くことによって増え続ける」としている!また、この3条件が揃うと、身体の免疫機能が落ちてしまうこともガン発症の原因であると指摘する・・・。
様々な事例を解説しながら、話は展開されるが基本となる理論は、細胞内のエネルギー生成。これには「ミトコンドリア系」と「解糖系」のふたつがありそれぞれ特徴がある。人間は解糖系とミトコンドリア系の両方を使ってエネルギー生成していますが、解糖系は酸素を必要としない。
逆にミトコンドリア系は十分な酸素が必要・・・。人間も細胞分裂が著しい子供の時代(成長期)は解糖系中心になるが、高齢になるに従ってエネルギー効率の良いミトコンドリア系に変わっていく。解糖系のエネルギーは、主に炭水化物(ご飯、パン、麺類など)から分解吸収されたブドウ糖が原材料・・・。
ミトコンドリアを多く持つ細胞は細胞分裂が少ない。卵子は膨大なミトコンドリアを持つ細胞で細胞分裂しない。反対に精子は、あまりミトコンドリアがなく、解糖系エネルギーで常に細胞分裂を繰り返している。受精卵は大変なスピードで細胞分裂をしていき、ある程度(十数年)で成人と同じ能力を得る。脳細胞は、最も早く三歳ぐらいで細胞分裂は終わるという・・。
年をとると、ミトコンドリア系が中心になる。頻繁な分裂は皮膚細胞や腸の上皮細胞などになり、エネルギー効率が良いミトコンドリア系では子供や若い人のようにたくさん食べる必要はなくなる。ガンの進行(細胞分裂)も高齢者はそれほど速くないので、ガンとうまく共生していくことも選択肢になる・・。
で・・・、体内環境が、解糖系が中心になった状態がずっと続くと細胞分裂が促進される。これはガン細胞にとって好ましい環境になることを意味する。解糖系は、酸素がない状態でもブドウ糖があればどんどん細胞分裂を続けられるので、ガン細胞もどんどん増殖していく。
細胞分裂を抑制するミトコンドリア系にシフトするには、ブドウ糖が増えすぎない状況をつくること、酸素を十分に取り込み解糖系が抑制される状況にすること、ミトコンドリア系が活性化するように体温を向上させること・・・などが必要になる。
ブドウ糖過剰を防ぐには食べ過ぎないこと、インシュリンが正常に働くようにする。食べ過ぎの処理は、マクロファージが行うが、その処理が忙しすぎると細菌やウィルス処理に手が回らない・・。酸素を取り込むには、深呼吸や適度な有酸素運動を継続する。体温を上げるには、浴槽にゆっくり入って体を温める、湯たんぽを活用する。運動をしたり、身体を温めることは、血流をよくして酸素を全身に行き渡らせることにもつながる。
解糖系中心で増え続ける「ガン細胞」は、低体温、低酸素、高血糖が大好き・・・。ちなみにガン患者は、体温が35°c代の人が多い。ミトコンドリア系と解糖系は、それぞれの機能を発揮する体内環境が異なるので、解糖系に偏りすぎている体質をミトコンドリア系が活性化できる体内環境に変えることが、ガンを増やさないためには不可欠になる・・・。
要は、低体温、低酸素、高血糖にならない生活習慣にすることががん予防には重要だということになる。ストレス過多で、交感神経が常に緊張状態に置かれると血管が収縮して低体温、低酸素状態が長く続くことになる。現代生活はその方が多いので、副交感神経優位になるようなバランスが必要になる。ゆったりした気持ちで生活する^^のが良い。
また、良いことをしていても必ず「〜しなければならない」「〜すべきだ」というような義務感や強迫観念が強すぎると、そのストレスの方が良くないという・・。これは、あんまり真面目一辺倒に取り組みすぎてはいけないということだ^^。すべて、ゆっくり、ゆったりぐらいでいいみたいだ・・・(*゚▽゚*)・・
放射能について、初めて聞く情報があった。野菜をたくさん食べることがセシウムの害を防ぐということだ・・。野菜や果物にはカリウム40という微量放射性物質が含まれている。このカリウム40は、放射性物質セシウムと同位元素で、お互いに拮抗する関係がある。
で、野菜をたくさん食べることでセシウムを取り除いてくれるそうだ・・・。カリウム入りの肥料をまくと、野菜はセシウムでなくカリウムの方を吸収するので、野菜に含まれるセシウムも低減される。心配せずに野菜をたくさん食べるように・・・と。
もう一つ面白い情報を^^。安保教授が臨床で経過観察したガン患者さんで、悪性だった細胞がだんだん小さくなって最後は良性腫瘍になって消えた例。また、三大療法ではうまくいかずにそのままにしておいたのに、やがて大きかったガンが自然に退縮した例があるという。代替医療に変えた患者さんの話だ。
で・・、そうした人達は、二種類の特徴的な人だと・・。
ひとつは、『まず死を覚悟して、自分の体に良いことをするように身をゆだねるような、独特の心理状態になった人』、、もう一つは、、『周囲は心配しているのに、本人は悟りを開いたかのように、ガンの恐怖にあっけらかんとしている人』(笑)・・・。
つまり、恐怖から自ら脱した人と、最初から恐怖を持っていない人だそうだ(笑)・・。それだけ精神状態がガンに及ぼす影響が大きいということなのだろうと思う^^。侮ってはいけないが、癌=不治の病(死)という考えをどこかで脱しなければいけないと思う^^。
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posted by げんき親父 at 10:31|
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癌の原因・自己治療法
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